日本のテニスコート事情
日本のテニスコートは、オムニコート（砂入り人工芝）が圧倒的に多い。
割合で言うと5割程度あるようだ。
私が住んでいる世田谷区は、主な運動公園のテニスコートは全てオムニコートだ。
オムニコートでは、老若男女がテニスを楽しんでいる。
ガチンコでプレーしている人達や老人のゆるゆるテニスまで、大勢の人達がプレーしている。
私がテニスを始めた13年前は、世田谷公園はハードコートだった。
世田谷区内の運動公園で唯一のハードコートだったのに・・・。
隣接する杉並区・大田区・調布市・狛江市も同じだろう。
横浜市も川崎市も公営テニスコートは、ほとんどがオムニコートだ。
できるだけ多くの区民・市民が利用することを考えれば、雨さえ降っていなければ利用できて
メンテナンスが楽でコストが安いとなれば、オムニコートは最高のサーフェスだろう。
日本のモノづくりの優れたところなのかもしれない。
オムニコートは体に良いって本当なの？
私のテニス仲間は、オムニコートを好む人達が多い。
雨が降っていなければ利用できるし、体に優しいということが主な理由だ。
オムニコートの利用者のほとんどは、おそらく同じ意見の人達が多いだろう・・・。
しかし、体に優しいって本当なのか？
オムニコートは、砂を蒔いているから足元は滑る。
しかも砂は均一に蒔かれていないから、滑る個所と滑らない箇所が混在している。
滑べる場所をスライドしながらボールを追っている時に、いきなりスライドがストップすることがある。
そのせいで筋肉や関節を痛めることがある。
砂が蒔いてある所と蒔いていない所の境目は、特に気を付けなければいけない。
実際に私はそれで膝を怪我したことがある。私の友人も内転筋を痛めたことがある。
これって体に優しいとは言えない。砂が蒔いているから体に優しそうに見えるだけだ。
どんなスポーツでも怪我のリスクはある。
オムニコートに限った話ではないが、やり過ぎに注意して無理せずにプレーすれば良いと思う。
テニスの普及と選手育成のバランス
オムニコートが普及して施設側のコストが安く済むなら、テニスの普及には貢献しているはずだ。
仕事のストレス解消、運動不足解消にも大いに貢献している。
雨さえ降っていなければプレーできるなら、コートの稼働率は格段に上がる。
公営の運営側と利用者ともにメリットがある。
ただ、それは一般市民がテニスを楽しむことを第一に考えた場合だ。
世界に通用する選手を国内で育てるということを考えた場合、オムニコートよりもハードコートや
クレーコートを増やすべきだ。
伊達公子が現役復帰した時にオムニコートでプレーしている映像を観た時にもの凄く違和感があった。
グランドスラムやATPツアーのコートでオムニコートなんてひとつもない。
ハードコートとクレーコートだ。
最近10年では、錦織圭や大坂なおみといった日本人選手がグランドスラムで活躍している。
しかし彼らが選手として伸び盛りの時期に過ごした場所は日本ではなく、アメリカのハードコートだ。
これから10年先、国内で選手育成を真剣に考えるなら、グランドスラムとATPツアーで使われている
サーフェスを増やしていくべきだ。
テニスクレイジーの私の想い
私が運営している『シングルス中級者の集い』はクレーコートで開催することが多い。
3月前半は雨が続き、クレーコートが利用できない日が多くなってしまい本当に残念だ。
しかし、私は本物志向でプレーしたいので、好んでクレーコートでテニスをしている。
公立中学校にはハードコートがあるので、そこでプレーすることもある。
私は学生時代テニス経験者ではないので、選手を育てるという大それたことを言うつもりはない。
しかし、クレーコートの利用者拡大という意味では貢献できると思う。
社会人メインの『シングルス中級者の集い』だが、その参加者たちがクレーコートを好きになり
その人達が家族と一緒にテニスをする時にクレーコートでプレーするようになれば素晴らしいことだと思っている。
国内の選手育成にとっては小さなことではあるけれど、その位なら私にもできる。
そして、10年後に全仏オープンやATPツアーのトップレベルで活躍する日本人選手が出現することを願っている。
※Number Web公式サイトより引用
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